診療科・部門

診療科

眼科

甲状腺眼症

甲状腺眼症とは?

甲状腺眼症とは、眼球の周りにある脂肪や目を動かす筋肉の中に存在する甲状腺に関係した抗体が標的となって「炎症」が起きる疾患です。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や低下症(橋本病)、また甲状腺機能が正常であってもこの疾患は起こることがあります。
甲状腺機能の異常による全身の症状が目の症状よりも先に現れるかどうかは、患者さんによってさまざまです。

甲状腺眼症の症状

甲状腺眼症の初期の症状は、「まぶたの腫れや赤み」、「目の奥が重い」、「上まぶたが上方に持ち上がることにより目が大きく見えたりする」などが主な症状となります。(下図)

白内障・網膜硝子体手術装置 眼内内視鏡ファイバー

目を動かす筋肉が炎症を起こすと筋肉の動きが悪くなり、複視(ものがだぶって見えること)などが生じます。
また眼窩部(目の奥)の脂肪が炎症により増えることにより眼球が押されて眼球突出を起こします。
検査法としてMRI(磁気共鳴画像法)で目の周囲の断層写真を撮って炎症の程度を診断します。

甲状腺眼症の治療

初期の症状に対しては、点眼治療をはじめ、上眼瞼にステロイド(副腎皮質ホルモン)の注射を行うことにより炎症を抑える治療を行っています。
また症状の強い患者さんには内科と連携してステロイドの点滴療法を行います。
複視に対しては眼鏡での補正や手術を検討しますが、放射線療法や手術が必要な場合には、可能な施設に紹介させていただきます。

甲状腺眼症の初期の場合、眼科の病気でよくありがちな結膜炎や眼精疲労との区別がつきにくく、眼科医でも診断が困難なことがあります。
当院の甲状腺・糖尿病内科にかかっている甲状腺疾患の患者さんには、当科も連携をとりながら治療にあたっていますので、お困りのことがあれば一度ご相談ください。

ページの先頭へ