平成27年度 岐阜赤十字病院 病院指標

当院は地域医療支援病院であり、質の高い医療を幅広い年齢層の患者様に提供しております。高齢化に伴い、60歳以上の患者様が全体の80％を占めております。
年齢別に傷病の頻度を見てみますと、20代以下ではおよそ半数が骨折などの整形外科疾患なっており、 30代、40代では消化器疾患、ついで内分泌疾患（ホルモンの病気）が多く、50代からは眼科疾患が加わります。
60代では、消化器疾患がおよそ3割、ついで眼科と整形外科、泌尿器疾患が増えています。
70代では整形疾患が60代のおよそ2倍となり、白内障の眼科疾患は60代70代に多くなります。
70代同様、80代以上の高齢になると、肺炎や大腿骨頚部骨折などが多くなっております。

大腸癌Ⅲ期、Ⅳ期といった進行した大腸癌の割合が高くなっています。
外科では、大腸癌の手術の約半数を腹腔鏡下大腸切除で行い、胃癌では腹腔鏡下胃切除術も行っています。また進行癌に対しては抗癌剤治療や 緩和ケアに取り組むなど一環した治療をしています。
胃癌Ⅰ期、大腸癌Ⅰ期といった早期胃癌、大腸腫瘍の割合も高くなっています。
消化器内科では、早期癌の内視鏡治療に粘膜下層剥離術（ＥＳＤ）を取り入れています。
乳癌、肝癌の手術も行っており、早期の肺癌であれば外科で手術を行っています。
進行した肺癌であれば、呼吸器内科にて化学療法を行います。放射線治療が必要な場合は、他病院と連携し治療しています。

患者数が最も多いのは重症度1の患者さんとなっております。
平均年齢を見てみますと、重症度１以上では80歳以上と高齢となっており、 成人市中肺炎は高齢になるほど重症になることが分かります。
平均在院日数も重症度が1と比べて２以上では長くなっております。

脳梗塞入院は国際統計分類として、Ｉ63$（脳梗塞）と分類されます。
発症して、早期に入院される患者さんが多いです。平均年齢は77～79歳で、高齢者の方が多くなっております。
平均して19日程度の入院期間で治療とリハビリを行い、半数以上の方が自宅もしくは施設に帰られ、 20％ほどの患者さんが継続リハビリのために後方支援病院に転院されております。

様々な原因から疾患に至ったものと思われます。
敗血症では、入院契機傷病名の肺炎から敗血症を発症し入院日数が長くなる症例がありました。
手術・処置の合併症としては、整形外科や眼科の疾患等でみられ、ほとんどがＤＰＣ病名と入院契機病名が同一である症例でした。