診療科

整形外科

• 診療科の特徴
• スタッフ紹介
• 外来診療担当医表

診療科の特徴

概要と診療方針

運動器全体を広く扱う当科では、保存的治療がまず第一に選択されます。例えば当院で多い脊椎疾患や外傷疾患では、CT・MRIや造影検査を早期に撮像できる利点を生かし治療を早く開始します。
また、坐骨神経痛や変性すべり症など椎間板変性疾患を疑う場合で強い疼痛に対しては、選択的神経根ブロックを中心にしたペインクリニック治療を積極的に行っており、手術治療を行うことなく治癒した患者さんも多数おられます。神経ブロックは、疼痛改善のためだけでなく病態把握に役立てる意味からも有用で、たとえ手術治療になっても手術範囲が縮小できたり、手術方法を決定するのに非常に役立つ情報が得られる場合が多いことも事実です。

当院は日本整形外科学会専門医制度研修施設と日本手外科学会研修施設の施設認定を取得しております。

関節リウマチについて

関節リウマチでは、抗リウマチ薬による治療を多数の患者さんに行っております。症状の強い方に対しては、生物学的製剤も積極的に使用しています。生物学的製剤の使用で、完全寛解に至る症例も増えてきております。関節リウマチでお困りの方は、ぜひご相談下さい。

外傷について

高齢の方が多く受傷される大腿骨頚部骨折や大腿骨転子部骨折は、当院でも非常に多い外傷です。早期離床目的に手術治療を行っております。90歳台の手術施行例も珍しくはありません。当院では地域医療機関との連携により、急性期の手術加療から回復期リハビリまで一貫した治療を行っており、社会復帰に向けての体制を整えています。

また、手の外科の外傷については、マイクロサージャリー手技を用いた切断指再接着や組織移植による再建にも対応しています。内科基礎疾患がある場合は、各科と連携し、基礎疾患の術前術後のコントロールを行っております。当院は残念ながら小児科常勤医が不在のため、15歳以下の緊急性を要する外傷については、小児科・整形外科の両科がそろった病院をご紹介させて頂いております。

脊椎疾患について

頚椎では後方からの椎弓形成術が最も多く、様々な病態に対応できる手術方法でその実績は非常に安定しております。また脊椎前方からの病変が主体である場合や後弯が強い場合には、脊椎前方除圧固定術を症例に応じて選択して行っております。

腰椎では、高齢で多堆間にわたる腰椎脊柱管狭窄症に対して、骨突起縦割下での椎弓切除術も採用していますが、除圧が直視下に細部まででき両側の筋肉などの組織をさわらないことが、たとえ高齢者であっても歩行までの術後回復期間が非常に短いという好成績の理由だと思います。

また脊椎の手術は主に顕微鏡視下の手術で、脊椎管狭窄症では神経根の剥離を顕微鏡視下に必ず行っております。その他、腰椎分離すべり症、変性すべり症など脊椎の不安定性に起因する病態に対しては脊椎固定術も行っており、固定金属を経皮的に挿入する最新の低侵襲手術システムを使用し筋肉への負担を減らす方法も採用しています。また脊椎手術中には電気刺激装置による脊髄モニタリングを行い脊髄への負担に配慮しながら手術を行い安全性を高めた手術を行っています。

関節疾患、スポーツ外傷について

代表的なスポーツ外傷である膝前十字靭帯損傷に対しては、関節鏡視下に、2本ある線維を別々に再建する方法を採用し手術しています。反復性肩関節脱臼、肩腱板損傷に対しても、関節鏡視下手術を行っています。

変形性膝関節症や関節リウマチなど膝の疼痛や変形に対して行われる人工膝関節置換術では、ナビゲーションシステムなども使用し、安全かつ確実な手術を行っています。

人工関節置換術では、脱臼のリスクの少ない外側アプローチを採用しています。

手の外科について

手は骨・関節・腱・神経・血管が微細な構造をしています。手の外科では、末梢神経障害や骨折、切断指や腱断裂などを取り扱います。手の外科専門医が、顕微鏡を用いたマイクロサージャリー手技や、関節鏡を用いた繊細な手術を行います。

当院は日本手外科学会認定研修施設に認定されています。

骨軟部腫瘍について

骨軟部腫瘍とは骨・筋肉・脂肪・神経などから発生するまれな腫瘍性疾患であり、特に悪性腫瘍の治療において高度な専門性を必要とします。毎週火曜日午前、岐阜大学整形外科から骨軟部腫瘍専門医が外来診療を行っております。精査治療を要する方に対しては、岐阜大学付属病院と連携し治療に当たります。

手術実績

2019年1月～12月　総手術件数　625件

スタッフ紹介

	氏名	野々村　秀彦（ののむら　ひでひこ）
	役職	部長
	資格	日本整形外科学会指導医・専門医 日本整形外科学会リウマチ医 日本整形外科学会スポーツ医 日本整形外科学会脊髄医 日本整形外科学会リハビリ医 日本手外科学会手外科指導医・専門医 岐阜大学客員臨床系医学准教授
	メッセージ	手の外科、末梢神経外科、マイクロサージャリーが専門です。切断指の再接着、絞扼性末梢神経障害に対する鏡視下手術や小皮切手術といった最少侵襲手術を行っています。微細な構造である手の機能を最大限に生かす事を心がけています。

	氏名	佐竹　崇志（さたけ　たかし）
	役職	副部長
	資格	日本整形外科学会指導医・専門医 日本手外科学会会員 日本骨粗鬆学会会員
	メッセージ	手の外科を中心に外傷や骨粗鬆症など整形外科疾患を幅広く診療しています。患者さんに寄り添った治療を心がけています。よろしくお願いします。

	氏名	槇　利衣（まき　りえ）
	役職	医師
	資格	日本整形外科学会専門医
	メッセージ	手の外科をはじめ、外傷から慢性的な運動器疾患まで、様々な場面で痛みや体の動かしにくさに煩わされず皆様が毎日を明るく、楽しく過ごすためのお手伝いができればと思っています。

	氏名	髙木　藍那（たかぎ　らな）
	役職	医師
	資格
	メッセージ

	氏名	紀藤　雅典（きとう　まさのり）
	役職	医師
	資格
	メッセージ	皆様と真摯に向き合い、丁寧な診療を心がけていきます。よろしくお願いします。