病院のご案内

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手術支援ロボット「ダビンチ」

ダビンチ(da Vinci)とは

ダビンチ(インテュイティブサージカル合同会社製da Vinciサージカルシステム)とは、腹腔鏡手術を支援する手術支援ロボットです。
ダビンチの開発はもともと1990年代に湾岸戦争で負傷した兵士を遠隔操作で手術する目的で米国が開発を始めたのがきっかけと言われています。その後民間で開発が進み現在のダビンチが生まれました。現在、世界では6千台以上のダビンチが稼働しており、日本でも5百台以上稼働しています。
当院では、2023年に第4世代の『ダビンチX』を用いた手術が始まりました。『ダビンチX』は、第3世代の『ダビンチSi』に比べ、視認性の向上、Firefly(蛍光カメラ)標準装備により腸管血流評価やリンパ節郭清の制度が向上しております。

ロボット支援手術とは

ロボット支援手術は従来の腹腔鏡手術と同じ様に、おなかに刺した細い管から内視鏡と鉗子(かんし)と呼ばれる手術を行う道具を挿入して、おなかの中の様子を内視鏡のモニター画面で見ながら手術を行います。ロボット支援手術の場合は、手術をする医師は患者さんとは離れた場所にあるコンソールと呼ばれる操縦機に座ってロボットを操縦します。コンソールの中では内視鏡画像を解像度の高い3D画像で見ることができ、自分の指の動きを直接鉗子に伝えることができます。ロボットに取り付けられた鉗子は患者さんのお腹の中で、まるで自分の指の様に細かく動かすことができます。近年、泌尿器科領域や外科領域のがんなどの手術をはじめ保険適応の項目が増えています。より精度の高い手術を通常の腹腔鏡手術とほとんど変わらない費用で受けることができるのは患者さんにとっても大きなメリットと言えます。

ロボット支援のメリット

  • 拡大視野の下での操作
  • アームの多関節機能
  • 手ぶれ防止
  • 三次元立体画像による空間認識能の向上
  • 腹腔鏡下手術よりも精緻な手術

患者さんへのメリット

  • 出血が少ない
  • 合併症の低減

ロボット支援手術のデメリット

  • 患部に触れた感覚が分からない
  • トラブル時の対応には豊富な手術経験が必要

当院では、万が一のトラブル発生時に的確な対応ができるよう、スタッフの教育に努めております。

泌尿器科におけるロボット支援手術

日本では2012年に前立腺がんに対してロボット支援手術が初めて保険診療で受けられるようになりました。現在では前立腺がんに対する手術(前立腺全摘除術)の8割以上はロボット支援手術で行われています。泌尿器科の領域ではそれ以外にも膀胱がん、腎臓がん、腎盂尿管がんなどでも保険適応となり、最近ではがん以外にも膀胱瘤(ぼうこうりゅう)や子宮脱など女性特有の病気である骨盤臓器脱(こつばんぞうきだつ)に対する仙骨腟固定術もロボット支援手術で受けられるようになりました。
当院では2023年の春からまず泌尿器科領域の手術から導入を進めています。特に当院の特色の一つとしてウロギネセンターで数多く行われている、骨盤臓器脱(こつばんぞうきだつ)に対する仙骨腟固定術に対しては積極的にロボット支援手術を適応していく予定です。最新の手術機器を導入することで地域の皆さんに対して引きつづき最善の治療法を提供できるようにつとめていきたいと思います。


ダビンチの動作確認をするスタッフ

専用の機器でロボットのアームを
遠隔操作する医師

外科におけるロボット支援手術

外科では2024年5月から手術支援ロボット「ダビンチX サージカルシステム」の運用を結腸癌に対して開始しました。開腹手術・腹腔鏡下手術と比較しても、安全で低侵襲な手術が可能です。認定資格を取得した医師が執刀いたします。


医師と手術室スタッフがチーム一丸となって

操作機器を前に

ロボット支援手術を受けるには

当院では、診療を進めていく中で患者さんの状態に合った治療方法を提案しております。保険適応となる疾患、当院で対応可能な疾患がありますので、まずは診療の中でお気軽にお尋ねください。

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