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日本赤十字社の事業

平成24年度県内施設合同NBC災害対策訓練

平成24年10月27日(土)に当院で、日本赤十字社岐阜県支部主催の県内施設合同NBC災害対策訓練を実施しました。
NBC(エヌビーシー)とは、「Nuclear/核兵器」「Biological/生物兵器」「Chemical/化学兵器」による特殊災害のことを言い、今回は近隣にある岐阜メモリアルセンター競技場で不審者に化学物質の液体をまかれるという想定で行いました。

午前中は「NBC災害の知識の向上」を目的に研修会を行いました。
まずNBC防護服(レベルC)の着脱訓練では二名の職員が講師の指導の元、着脱しました。防護服は一人で着ることが困難なため二人一組で着ていきます。大変着にくく手順も複雑ですが、二次災害を防ぐため正しい知識を身に着けようと皆が真剣そのものでした。

その後、高山赤十字病院の副院長 白子隆志先生による「近年のDMATについて」の講演会がありました。DMAT(Disaster Medical Assistance Team)とは「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」で当院にも11名(医師2名、看護師5名、連絡調整員4名)の隊員がいます。災害拠点病院である当院の役割を再確認するとともにDMATがなぜ必要なのか?どのような役割を担っているのか?、などを話され「備えあれば憂いなし!?」と締めくくりました。

昼食では炊き出し訓練が行われ非常食のカレーを食べました。「量も多く非常食とは思えないくらいおいしい」と好評でした。

午後より実地訓練を行いました。まず東駐車場を現場に見立てた岐阜北消防署によるNBC訓練が開始されました。サイレンを鳴らした消防車の出動で訓練とは思えないほどの緊張感です。消防隊の方々は防護服を身にまとい被災者の応対をし、化学物質に侵された被災者を三角の除染用テントに運び水的・乾的除染を行いました。

一連の消防実地訓練を見学の後、病院職員によるNBC災害対策訓練を病院正面玄関前のロータリーで実施しました。想定や内容説明のナレーションを入れ、それぞれが自分の役割を認識しました。
有事の際は日常の診療も行われているため、事故現場から直接病院に来られる被災者の出入りを制限し、除染が行われていない被災者を院内に入れないようゲートコントロールを行い、除染エリアを設置し対応しました。
被災者に対応するものはあわただしく防護服に着替え、各エリアの設置などを急ピッチに行いました。その後来院した被災者を除染前トリアージし、水的エリアと乾的エリアに振り分けます。
想定されるいろいろな被災者が次々と来院しましたが、そのたびに戸惑うことなく真剣に対処していました。

終了後、 防護服を脱いだ職員の中には「防護服の中はとても暑く動きづらい。汗が滝のように流れたので曇って視界が悪かった」などの素直な感想が聞かれました。

閉式では岐阜北消防署副所長より
「2次災害を防ぐためにはしっかりとした準備が必要。NBC災害に対する設備は素晴らしいものがあり、各ブースのスタッフが充実し連携もとても取れていた。多くの傷病者を救うには医療機関との密な連携が必要だと感じた」と講評をいただいた。

当院の中村院長は
「今回の訓練は院外のみであったが、有事の際は院内でも混乱が見込まれ、患者数も多数予想される。この訓練を生かし冷静な対応を望みます」と話していた。

災害対策訓練の様子

「NBC災害」に対する研修会の様子

「NBC災害」に対する研修会の様子 「NBC災害」に対する研修会の様子

研修を受ける職員と炊き出し訓練

研修を受ける職員と炊き出し訓練 研修を受ける職員と炊き出し訓練

消防実地訓練

消防実地訓練 消防実地訓練

災害対策本部のブリーフィングと防護服を着る職員

災害対策本部のブリーフィングと防護服を着る職員 災害対策本部のブリーフィングと防護服を着る職員

病院職員によるNBC災害対策訓練

病院職員によるNBC災害対策訓練 病院職員によるNBC災害対策訓練 病院職員によるNBC災害対策訓練 病院職員によるNBC災害対策訓練

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