甲状腺とその病気
ヨード制限
日本は四方を海に囲まれている島国で、海からの恵みが豊富な反面さまざまな食品にヨードが含まれています。そのためヨード制限をすることは非常に困難で、患者さんにとってかなりのストレスになるようです。まず、以下の食品を多く摂取しないように心掛け、無理無くできる範囲で長く続けることが大切です。
ヨードがたくさん含まれている食品
以下の食品にはたくさんのヨードが含まれていますが、中でも昆布とその加工品やヨード卵はできるだけ摂取しないようにして下さい。
海藻類
- 昆布
- わかめ
- のり
- ひじき
- もずく など
海藻加工品
- 昆布茶
- おぼろ昆布
- 昆布の佃煮
- 昆布だし
- 昆布だしや昆布エキスを含む市販の調味料(醤油、みそ、酢) など
ヨード卵
ヨード強化卵には多量のヨードが含まれているので注意しましょう。
ヨードが比較的多く含まれている食品
以下の食品は、繰り返し摂取しないように心掛けてください。
テングサ加工品
- 寒天
- ところてん
- ようかん
- こんにゃく(黒色、緑色) など
魚介類
赤身魚
- まぐろ
- さけ
- ます
- さわら(カジキマグロ)
- ツナ缶詰 など
青身魚
- かつお
- さば
- あじ
- さんま
- にしん
- いわし
- ぶり
- はまちなど
- かつお節(かつお節の出し汁は可)
白身魚
- たら
- たらの練り製品(かまぼこ、ちくわ、はんぺんなど)
貝・えび
- すべて
肉類
- レバー
- モツ
- ホルモンなど
増粘安定剤カラギナン(海藻由来の食品添加物)を含んだ食品
- 豆乳
- ドレッシング
- ゼリー
- プリン
- アイスクリームなど
※「カラギナン」は、以下の表示として含まれている場合があります。
増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料、増粘多糖類
その他
ペットボトル飲料にもヨードが含まれている場合があります。 塩は海産の塩より岩塩の使用がお勧めです。また、外国製の菓子や加工品などにはヨード添加の塩が用いられていることがありますので注意が必要です。
ヨウ素とヨードについて
ヨウ素は原子番号53の原子ですが、多くはイオン化(ヨウ化)した他の物質と結びついています。ヨードはドイツ語(ヘブライ語)でヨウ素を意味していますが、当ホームページではヨウ素およびヨウ化物の意味で使用しています。