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栄養課

食事の種類

消化管術後食(分割食)について

消化管術後食

主に、下部の消化管手術(大腸切除、小腸切除、腸閉塞等)を受けられた患者様に提供します。術後3~5日目から流動食や三分粥食を開始し、段階的に食事形態を上げます。
大腸の手術をした場合、術後1カ月くらいまでは腸の働きが不安定で癒着しやすく、腸閉塞が起こりやすい状況です。腸の働きが安定するまでの間は、食物繊維の少ない、消化の良い食事を摂ることが薦められます。

消化管術後分割食

主に、上部の消化管手術(食道切除、胃切除等)を受けられた患者様に提供します。術後3~5日目から流動食や三分粥食を開始し、段階的に食事形態を上げます。
術後は消化機能が障害されるので、消化の負担を軽減させるために1回量を少なくし、1日全体の摂取量を確保するために間食で補います(補食)。当院では、1日6回食(食事3回+補食3回)に分けて提供しています。
胃の手術をした場合、術後3~6カ月くらいまでは消化管の働きが不安定な状況です。食べ物をスムーズに腸に送る働きが回復するまでは、消化が良い食事を摂ることが薦められます。

消化管術後食(分割食)のポイント

下部の消化管(大腸など)手術を受けられた方
  • 食事は規則正しく、よく噛んでゆっくり食べましょう。
  • 食物繊維の多いもの、油脂を多く含むものを控えましょう。
    ※胃・十二指腸潰瘍食参照
  • 腸の働きを助けるために、水分を十分に摂りましょう。
    (水やカフェインの入っていないお茶がお薦めです)
上部の消化管(胃など)手術を受けられた方
  • よく噛んで食べることによって消化酵素の作用を受けやすくなり、小腸で栄養素が吸収されます。ゆっくりと時間をかけて食べましょう。
  • 食後は、食べたものが逆流しないように頭をお腹よりも高くして、ゆったりと座った姿勢で30分ほど過ごしましょう。
  • 食物繊維の多いもの、油脂を多く含むものを控えましょう。
    ※胃・十二指腸潰瘍食参照
  • 水分は、食事中にたくさん摂ると消化液が薄まるので、食事と食事の間にこまめに摂りましょう。
  • 退院後は体の状態に合わせて、食事内容を段階的に進めましょう。

消化管術後分割食の献立例

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消化管術後食(分割食)の献立例

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  • 主食
  • さけの白ワイン蒸し
  • 小松菜のソテー
  • じゃが芋と人参のサラダ
  • 果物

献立のトータル栄養価(1人分:分割食米飯の場合)

エネルギー(kcal) 360 たんぱく質(g) 13.5
食塩相当量(g) 1.0 脂質(g) 4.0
食物繊維(g) 3.0 炭水化物(g) 67.2
さけの白ワイン蒸し

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さけを白ワインで蒸し焼きにするだけの、とても簡単な料理です。術後は消化機能が低下しますので、普通食の1/2量に減らし、消化に時間のかかる油を使わず蒸し焼きにしました。

材料(1人分) ※分割食の分量です
  • さけ切身・・・・・1/2切れ(30g)
  • 塩・・・・・・・・0.3g
  • 顆粒コンソメ・・・0.5g
  • 白ワイン・・・・・小さじ1
  • ブロッコリー・・・30g
  • にんじん・・・・・10g
作り方
  1. さけの表面に塩をふり、10分くらいおいてペーパータオルで水気を拭き取る。
  2. アルミホイルにさけを載せ、コンソメ、白ワインをふりかけ、野菜を添えて包む。
  3. オーブントースター(又はオーブン)を温め、2を入れて10分程度蒸し焼きにしたら、出来上がり。
  4. 電子レンジを使用する場合は、さけと野菜を耐熱容器に入れてラップをし、500Wで7分加熱した後にラップをしたまま2分置いて蒸す。
一口メモ
  • お好みで玉ねぎやキャベツをさけと一緒に蒸し焼きにしたり、しょうゆや味噌で和風の味付けにしても楽しめます。
  • 消化を良くするために、野菜の切り方にも工夫があります。野菜の繊維と垂直に包丁を入れ、繊維を切断するように切ると良いでしょう。

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