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食事の種類

塩分エネルギーコントロール食について

主に、生活習慣病などでエネルギー量と塩分のコントロールが治療上必要な患者様に提供されるお食事で、塩分量を1日6g未満に制限しています。適正なエネルギー量で、3大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)のバランスがとれたお食事です。

薄味でもおいしく食べられるようだしを効かせるなど調理方法を工夫するとともに、塩分を多く含む練り製品や干物などの加工食品を控えた献立になります。

塩分を控えるためのポイント

私たち日本人は世界的に見ても塩分摂取量が多い傾向にあります。塩分は生きていく上で必要なものですが、摂り過ぎると高血圧になりやすくなります。高血圧が続くと・・・

  1. 動脈硬化
  2. 脳卒中
  3. 心筋梗塞
  4. 慢性腎臓病

などになる恐れがあるため、日頃から薄味に心がけることが大切です。
また、糖尿病と高血圧が合併すると、糖尿病の三大合併症(糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症・糖尿病性神経障害)の進行を早めたり、脳血管障害や心筋梗塞などの発症が高まることが知られているため、糖尿病患者さんは血糖と血圧の両方のコントロールが重要です。

薄味に慣れる

昆布やかつおぶしなどで、だしをとると薄味でも風味豊かにおいしく食べることができます。また、新鮮な食材を利用して、薄味で素材の味を楽しむのもよいでしょう。

漬物・汁物の量に気をつけて

塩分の多い漬物や汁物は、食べる回数と量を減らしましょう。麺類を食べるときは汁を残すようにします。

効果的に塩味を

献立にはいろいろな味付けを利用し、塩味は効果的に使うようにしましょう。塩は食品の表面にさっとふりかけると少なくても塩分を感じることができます。

「かけて食べる」より 「つけて食べる」

しょうゆやソースなどは、かけて食べるより、つけて食べたほうが塩分の摂取量が少なくてすみます。

酸味や香辛料を上手に使いましょう

酢やレモン、すだちなどの酸味や、とうがらしやコショウ、カレー粉などの香辛料を上手に使って味付けに変化をつけるのも、塩分を控える工夫の1つです。

油の味を利用して

揚げ物、油炒めなど、油の味を利用すると風味が増しおいしく食べられます。ただし、脂質をとりすぎないように、油を使ったメニューばかりにならないよう気をつけましょう。

練り製品・加工食品には気をつけて

かまぼこ、はんぺん、薩摩揚げなど魚の練り製品や、ハムやベーコンといった肉の加工食品も塩分の多い食品です。食べる量に気をつけましょう。

食べすぎないように

せっかく薄味の料理でも、たくさん食べれば塩分の量も多くなるので食べすぎないように気をつけましょう。減塩しょうゆや減塩みそも、使う量が多ければ塩分も増えます。使いすぎては意味がありません。

※厚生労働省ホームページより一部抜粋しています

塩分エネルギーコントロール食の献立例

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  • ごはん
  • 鶏肉の土佐造り
  • スパゲティーソテー
  • 茄子のお浸し
  • 果物

献立のトータル栄養価(1人分:ごはん普通盛の場合)

エネルギー(kcal) 570 たんぱく質(g) 20.8
食塩相当量(g) 2.1 脂質(g) 8.2
食物繊維(g) 4.5 炭水化物(g) 100
鶏肉の土佐造り風

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土佐造りというと、鰹のタタキに薬味とタレをかけたものが一般的ですが、こちらは蒸し焼きにした鶏肉の上から、薬味入りのタレをかけた料理です。さっぱりと食べることが出来、食欲低下時におすすめのメニューです。

材料(2人分)

A:

  • 鶏もも肉・・・・120g(60g×2切れ)
  • 生姜・・・・・・2g(おろす)
  • 料理酒・・・・・小さじ1
  • 塩・・・・・・・1つまみ(0.6g)

B:おろしだれ

  • あさつき・・・・10g
  • 大根・・・・・・100g
  • しょうゆ・・・・小さじ1と1/2
  • 酢・・・・・・・小さじ1

C:つけ合わせ

  • チンゲン菜・・・40g
  • しょうゆ・・・・小さじ1/3
作り方
  1. 鶏もも肉に、Aの生姜・料理酒・塩で下味をつけ、5分程度置く。
  2. 大根をおろし、あさつきは5mm程度、チンゲン菜は3cm程度にカットする。
  3. 2の大根・あさつきをボウルに入れ、Bのしょうゆ・酢と混ぜ合わせる。
  4. チンゲン菜を沸騰した湯でボイルし、流水で冷まし水気を切り、Cのしょうゆで味付けをする。
  5. 1の鶏もも肉をオーブントースターやグリルで焼き、食べやすい様に3~4つにカットする。
  6. 皿に4のチンゲン菜、5の鶏もも肉を盛り、上から3のおろしだれをかける。
一口メモ
  • 塩分が少なくてもおいしく食べられるように、鶏肉には生姜で風味をきかせ、大根おろしには酢を入れ、さっぱりと仕上げます。(夏は冷やして食べるとよりさっぱりといただくことができます)
  • 鶏肉は料理酒に5分程度漬けこむことで、やわらかくする事が出来ます。
  • 付け合わせにするチンゲン菜は、さっと茹で上げ、シャキシャキ感を残すことによって、少量のしょうゆと合わせるだけで、食感を楽しみながら食べる事が出来ます。

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