岐阜赤十字病院
卒後臨床研修医

先輩研修医の軌跡

研修医日記

第22話

研修半年を終えて 松本 光善

岐阜赤十字病院での研修が始まり、はや半年が過ぎました。出来なかったことが出来るようになってきたのと同時に、改めて出来ないことに気づかされさらなる研鑽を積む。そんな毎日を過ごしています。
ただ、環境に慣れるだけで大変だった数ヶ月前とは違い、少し余裕を持って研修に取り組めるようになってきたとも感じています。
先日、消化器内科の地方会で発表させていただく機会がありました。自分にとって学会デビューです。
スライドは上級医におんぶにだっこ、会場からの質問にも笑ってお茶を濁すだけという散々なものでしたが、様々なことを学ばせていただきました。貴重な症例や研究の成果を他の医師と共有し、それを日々の診療にフィードバックしていくことも非常に重要なことだということを学びました。
これを新しい一歩として、次のチャンスに活かせればと思っています。
研修も3分の1が過ぎ、たくさんの人々との出会いが自分を成長させてくれました。そして来年の選択はもちろん、その先の進路を考える時期にきています。
自分が思い描いていた以上に各科それぞれの魅力があり、その選択には苦慮しそうです。将来を見据えながら1日1日を大切に過ごし、悔いのない決断が出来ればと考えています。

研修医になり、半年経っての感想 水野 雄貴

研修医、そして社会人になって半年経ちました。振り返ってみて、いろいろな人に助けてもらい、なんとかここまでやってこられたんだと感じます。
チームで医療を行っていくこと、そして、上下関係のことで、いろいろと悩み、苦しんだ半年間でした。
看護師の方と接する機会が多いわけですが、うまくコミュニケーションを取れないこともありました。特に研修医は病棟を転々としたり、また、外科系では病棟にいる時間が少なかったりと、病棟との距離が遠いことが多かったのも原因の一つかもしれません。
一方で、放射線技師の方と読影をしたり、アドバイスをいただくことがあったりと、接する中で得られたものもあります。
そういった中で、とても良かったことがありました。自分が落ち込んだとき、対処に困ったときに、看護師の方から助言をいただけたことでした。
病院という組織の構造、また、その中での人々の立ち位置を分かっていない自分にとって、自分一人では問題を抱えてしまいがちで、そのままでは解決に至ることは難しいです。
そうしたことからも、先達の方の意見は的を得ていて、自分の迷いを払うものでした。同様に、医師の先生方にも困ったときには助けていただき、今日に至ることができました。
これからも、コメディカルの方々含めまして、お世話になることが多いと思います。そういった交流も通じて、一人前の医師を目指していけたら幸せだと思っています。

当直が始まりました 澤木 綾子

4月に医師の卵としてこの岐阜赤十字病院で働き始めて、気づけば半年以上が経ちました。2年間の初期研修のうち4分の1以上が過ぎましたが、まだまだ卵が孵る気配はなく右往左往する毎日が続いています。
前回の研修医だよりから変わったことといえば、当直が始まりました。普段は病棟で入院患者さんを診ることが業務の中心なので、研修医にとっては外来患者さんと接するほぼ唯一の場になります。
入院患者さんの場合は、指導医の先生から前もって基本的な情報を聞き、カルテを確認し教科書を読み、準備を万全にしたうえで自己紹介することができますが、救急外来ではそうはいきません。初対面の患者さんから、検査・診断のために過不足のない情報を自分で入手しなければならないのです。
思い返すと医学部のカリキュラムの中には、医療面接実習というものがありました。最初は開かれた質問から始め、共感的態度・支持的態度で、非言語的コミュニケーションも重視し・・・。
学生のころは淡々と行っていた医療面接ですが、いざ臨床の現場にでてみると、その重要さ・難しさを実感しました。ついつい検査・鑑別へ気持ちが先走ってしまい、患者さんの話をさえぎったり、脈絡もなく質問してしまったりと、なかなか上手くいきません。
まだまだ日々勉強中ですが、このように教えていただける環境にあることに感謝しながら、平成二十四年も頑張って研修していこうと思います。

半年間の研修の中でよかったと思うこと 高田 英里

今は、半年間の内科研修を終えて外科を研修しています。外科は内科とは雰囲気も違って新鮮な気持ちで研修しています。
ここの外科の研修でよいと思うところは、
・主治医制度ではあるが毎日カンファレンスで患者情報を共有しあい全員が患者さんについて把握していること
・自家麻酔なので麻酔科以外でも麻酔管理や気管挿管手技などの勉強ができること
・手術にも見やすい位置で参加できること(2番手で参加できたこともありました)
・中心静脈カテーテル挿入の機会が多いこと
などなどです。
内容問わず手技に関して一番多く経験できるのではないかと思います。
また、夏からは当直に加えて研修医向けの勉強会が始まり、とても勉強になっています。
内容としては、月1回の症例検討会や上級医の先生による研修医向けの週1回程度の定期的なレクチャーなどです。症例検討会では、研修医がパワーポイントを使った症例発表を行いディスカッションを行い、上級医からこれからの学会発表に向けてのアドバイスなどを頂いています。
レクチャーとしては、今までに感染症と眼科救急疾患についての研修医向けレクチャーがありました。またスタッフ全体向けにもさまざまな科による救急症例についての勉強会や、症例検討会などがあって、当直にとても役立っています。

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