岐阜赤十字病院
卒後臨床研修医

先輩研修医の軌跡

研修医日記

第23話

一年をふりかえって 高田 英里

一年という月日は意外に早かったです。あと一年しか研修医でいれないと思うと不安を感じます。始めは病院のシステムになれるのに時間を費やしていましたが、今は研修をどうしたらより良くできるかを考えながら毎日を過ごし、患者さんに積極的にかかわろうと思うようになりました。
それにともなって、病態や治療方針についてなどの指導を受ける機会や手技を学ぶことが増えました。患者さんとのかかわりを多く持ち、自分で診て考えることは基本的なことですが、始めはなかなかできませんでした。
2、3月は麻酔科の研修をしました。マスク換気、挿管、Aラインなどの手技はもちろん学べますが、麻酔中の麻酔管理も研修医が考え指導医の指導を受けるという形であり緊張感があって勉強になりました。研修1年目の最後ということもあり、患者に対して責任感を一番感じた研修期間だったように思います。
二年目も頑張りたいと思います。

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研修1年目を終えて 澤木 綾子

早いもので、2年間の研修生活も半分が終わりました。 研修1年目の最後である2月・3月は、糖尿病・内分泌内科、血液内科、総合診療科の3つの科を平行して研修させていただきました。内科を研修するのは去年の7月以来と言うことで、少し懐かしい気持ちになりながら、研修を始めました。
各疾患の患者さんに加えて、季節がら肺炎の患者さんを何人も担当させて頂きました。救急外来でも、インフルエンザや胃腸風邪など、発熱を訴えて来院される患者さんが多くみえました。
思い返すと自分自身も熱を出し、病院にかかった事が何度もあります。お薬をもらったり、ひどいときは点滴してもらったり。病院は好きではないけれど「治してもらえる」という安心感がありました。しかし、いざ自分で診断・治療を行おうとするととても難しい・・・。自信が持てず、上級医の先生方に相談する毎日が続きました。
そんな私でしたが、昨年の4月と比べると、少しは成長したのではないかと思っています。もちろんまだまだ独り立ちにはほど遠いのですが。
4月からは、新たにやってくる研修1年目の2人と一緒に、たくさんのことを学び、身につけていこうと思います。

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研修1年目を終えて 松本 光善

初期臨床研修もはや1年を終えようとしています。 右も左も分からなかった1年前に比べれば、「医学」や「医療」というものが少しずつ分かり始めてきました。しかし、この1年間で劇的な変化があったかと自分に問うてみると、はっきり肯定することは出来ないと感じています。知識にしろ技術にしろ1年前に自分に課していた目標には遠く及ばず、その点は2年目を迎えるにあたって猛省すべきだと思っています。
では、この1年間を振り返ってみて何を学ぶことが出来たのか。一番大きいのは「医師としての姿勢」ではないでしょうか。 この1年間色々な先生に指導していただきました。知識や技術はもちろんですが、それ以上に大きかったのは医学や医療、医師という仕事に対する考え方を学べたことです。その中で尊敬し目標とする医師に出会えたことが何よりの財産だと思っています。
どの科に進み何をしようとも基盤となるような姿勢を学べたことが、この1年間での最も大きな収穫です。これを基に自分が「何をしたいのか」、そのためには「何が必要なのか」、それを追求していくのが2年目での大きな目標になると思っています。

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研修医としての1年間を振り返って 水野 雄貴

研修医になって1年。早かったようで、本当にいろいろな経験をした1年間でした。病院で一緒に仕事をさせてもらい、その雰囲気の良さを感じ、この病院に来て良かったと思います。
とまどいだらけだった初めの数ヶ月から思ってみると、分かってきたことがあります。それは、学生時代の学問としての「医学」と、実際の臨床現場での「医療」は同じようで大きく方向性が異なっていることです。学問としての医学は、典型的な疾患の勉強や、所見と検査値からの答え合わせのようなものと感じます。それに比べて、臨床現場では常に白紙からのスタートです。患者さんに問診し検査が行われその結果が出て、そして診断から治療にいたるといったことが自分の目の前で行われています。
いままでの学問としての勉強は、霧がかかった見通しのきかない道を歩いていたようなものだと感じます。また、いままでの勉強には確たる理由はありませんでした。しかし、今では自分の目の前に患者さんがいて、苦しみや悩みは何で、その疾患が何なのか、そしてそれを突き止めるという理由があります。それは自分にとって、大きな原動力です。考えて、調べて、治療に結びつける。自分は、そういったことに大きなやりがいを感じ始めました。
「医師として自分はどの方向に向かって歩んでゆくのか」、ぼんやりとですがそういったことが頭に浮かんできた1年間でした。

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