岐阜赤十字病院
卒後臨床研修医

先輩研修医の軌跡

研修医日記

第45話

協力施設(秋田日赤)研修を終えて 五島 隆之介

研修2年目も終盤に差し掛かるこの秋から冬の季節は、重症なものも含めて数多くの症例を経験できた、私にとって特別な期間であった。中でも10月の1か月間は秋田日赤救急科で研修させて頂き、普段経験する事の少ない貴重な症例を沢山経験させて頂いた。 秋田日赤は地域の中核を担う病院で、第3次救急指定病院として高度な医療を実現する医療機関である。またドクターヘリ基地病院として365日ドクターヘリの運航も行われている。 私の研修期間中は、内科系では、発熱、腹痛などcommonな疾患も多かったが、10月でも寒冷な気候という特徴や飲酒量が多い傾向も関係しているためか、脳・心血管疾患の症例が非常に多い印象であった。救急科の研修医としていずれの症例も診察・診断まで正確に行い、その後の緊急処置にスムーズにつなげられるよう努めることが出来た。 外科系では転倒・転落や交通外傷による整形・形成・脳外科症例が多く、比較的軽度なものに関しては上級医の先生方にご指導いただき、固定・縫合などを沢山経験する事ができた。 また、研修医の身分ながらドクターヘリによる往診にも同行させていただき、重度な脳・心血管疾患や外傷など一刻も早い救命が求められる患者さんの診察も経験させて頂いた。 秋田日赤研修の1ヶ月で私は本当に沢山の症例を経験させていただき、その中には救命に一歩及ばなかった患者さんも何人かいらっしゃった。その方々が私の貴重な経験の一症例となって下さった事に感謝し、救命できなかったことに対する医療者としての心の痛みを一生忘れず、今後の人生の糧にしていきたいと思う。 最後に私の秋田での研修を非常に有意義なものにして下さった秋田日赤救急科の先生方とその他の医療スタッフの方々に心から感謝を申し上げる。

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協力施設研修を終えて 堀 賢一郎

10月に岐阜大学医学部附属病院精神科、11月に長良医療センター産科、12月に揖斐郡北西部地域医療センター山びこの郷でそれぞれ研修をさせていただきました。精神科では午前に精神科初診を見学し、午後は身体抑制を行っている患者さんの回診を行いました。産科では病棟回診や外来見学を行い、経腟分娩や帝王切開に立ち会いました。山びこの郷では午前は外来や併設されている介護老人保健施設の利用者さんの回診、午後は訪問診療に同行していました。山びこの郷では注射器採血やインフルエンザ予防注射の機会に恵まれ、また身体所見や限られた検査で診断やアセスメントを求められる場面が多かったです。担当症例を通して、「お風呂はどのように入っているのか」、「夫婦関係はどうなのか」、「自宅の間取りはどうなっているのか」など高齢者総合機能評価の実際を学べました。1日の最後に指導医からの振り返りの時間があり、自分の至らなかった点や印象的だったことについて指導医と共有できました。

初期研修を9ヶ月終えて 窪田 幸真

この病院で研修を始めてから9ヶ月が経ちました。内科を6ヶ月間研修し、今現在外来研修を行っているところです。 内科では実際に病棟患者さんを当ててもらい、患者さんを長い目で診ていく経験をさせて頂きました。先生方が疾患に対してどのように対処していくのか、患者さんは入院中どんな気持ちでいるのか、コメディカルの方々はどのような仕事をしているのかを間近で見る事が出来てとても勉強になった6か月でした。初めは拙かったカルテも今は何とか形にはなってきたと思います。 外来研修では初診患者さんの問診をはじめ、各種検査のオーダー、検査結果や病態の説明、薬の処方や次回の予約、依頼箋の書き方など、医者という職業に必要な技術を学ぶことができました。6カ月間研修した内科の経験を活かせた部分もあれば、まだまだ不慣れで戸惑うこともありました。そのたびに先生方やコメディカルの方々に助けて頂いたことは大変感謝しています。 この9カ月で学んだことを無駄にしないよう今後も努力していきますのでよろしくお願いします。

9ヶ月を終えて 王 蓓

私はこの9ヶ月間で内科のローテーション、外科系・麻酔科のローテーションを修了しました。基本的な糸結びや機械結び、皮膚の縫合、創部の処置などを学びました。外科系の先生方はとてもやさしく、一つ一つの手技のポイントを指導してくださり、充実した研修となりました。麻酔科では麻酔導入、術中管理、覚醒まで、また術前診察と術後麻酔科フォローに関して丁寧に教えていただきました。薬理作用に沿った実践的な薬の使い分けは自分にとって非常に役立つものでした。麻酔科修了時には、麻酔導入、気管挿管、A-line、V-line、胃管まで何とかできるようになりました(勿論、指導医の先生方の加護の下ですが・・)。手技の成長に自分も驚きました。先生方の教育はもちろん、看護師さんたちのサポートは何にもより心強かったです。 研修を初めて9ヶ月間、日々諸先生方の仕事のやり方を見て医師としてのプロフェッショナリズムを感じ、少しずつ自分なりの医師像がみえてきました。出会った患者さんに安心安全の医療を提供できるように、今後も知識・技術の習得やコミュニケーション能力を磨き、コツコツ頑張っていきます。

12月までを終えて 大六野 誠

今年の7月に愛知県内の病院を一身上の都合で中断し、その後に当院に11月1日に中途採用されました。最初はどのような病院なのか、研修医の仲間とうまくやっていけるのか、周囲の職員の方々と連携できるのかなど不安がつきませんでした。また全てが自分に取り新しい事ばかりで勤務開始当初は本当に胃が痛くなる思いでした。しかし、実際働き始めると、これまで考えていたことが全て杞憂だったことを思い知らされました。研修医の仲間は本当に温かく歓迎してくれ、面識のない上級医の先生まで親身になって声をかけてもらい、さらには健診で1回しか顔を合わしたことのないスタッフまでもが私に気さくに声をかけて頂き本当に不安が一気に吹き飛びました。まだこの病院に来て日が浅いですが少しでも患者さんやスタッフの皆さんの為に貢献できたらと再度心に誓うことができました。

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