先輩研修医の軌跡
初期研修をおえて
第2話 初期研修を終えた３人の研修医たちから（Ｈ１７～１８年度在籍）
2008.01.01
初期研修を終えて 永井 真吾
月日が経つのは年をとるほど早い、なんて言いますが、初期研修２年間があっという間に終わりました。勤めだしの頃は右も左もわからず、皆さんにご迷惑をお掛けしました。
自分にとってもめまぐるしい環境の変化で、「先生」なんて呼ばれても自分のことだと思わずスルーしてしまったり、誇張でなく毎晩病院の夢を見たりしていました。
ローテート研修医はどの科に行くのか分からない状態で研修に来ます。自分の所に来ないなら、どうせ数ヶ月でいなくなるし、教えたってしょうがない、適当に雑用をやらせておけばいい、何かやらせたってどうせ見てなきゃならないし、自分でやった方が早い･･･そんな風に考える先生も世の中にはいると思いますが、ここではどの先生もわざわざ自分の時間を割いて熱心に指導して下さり、大変かわいがって頂きました。
また他のスタッフの皆さんにも迷惑かけつつ色々助けられ、声も掛けて頂き、就職先間違えなかったなぁとしみじみ思います。自分の人生の方向はこの病院で決まりました。２年間本当にお世話になりました。
桜の季節 菊地 美奈
桜は好きですが、桜の季節は毎年苦手です。別れの季節でもあるし、新しい出会いの季節でもあります。私は、この岐阜赤十字病院での２年間の研修をあと少しで終えるところで、この病院での研修をかみしめながら毎日を過ごしています。
たくさんの科をローテーションさせていただきましたが、どの科を回っても、その科の魅力、奥の深さを感じることが出来ました。もちろんそれぞれの科の大変さもわかりました。
ほんの１･２ヶ月ではわからないことの方がたくさんあると思いますが、この病院でローテートできて本当に良かったです。研修のコーディネートをして下さった中村重先生、指導して下さった先生方、病院スタッフの方たち、受け持ちをさせて頂いた患者様には本当に感謝の気持ちばかりです。
この２年間でどの位成長できたのか。初めて病院に来て採血出来ないと悩み、点滴の処方がわからない、薬の処方をどうしたらいいのか等出来ない事だらけなのに、解からないと言っても良いものか･･･。今でも解からないことはたくさんありますがこの２年分の経験は間違えなく生きています。（反省点も山ほどありますが･･･）
研修中、先生・スタッフ・患者様など誰かに「必要とされた時」、この瞬間は私にとってとても嬉しく感じました。些細なことでも、全てがそうです。そうやって研修してきたんだなぁと、今になって感じます。意識をしていた訳ではありませんが、今この原稿を考えながら、ふとそう思いました。まだ必要とされる場面は数少ないのですが、これからも皆に必要とされる医者を目指していきたいと思います。
４月からは岐阜大学付属病院の泌尿器科へ行くことになりました。お世話になった方や親しくして下さった方々とのお別れはとても寂しく思います。でも今生の別れというわけではありませんし、また一緒に働かせて頂く事もあるかもしれません。その時はまたよろしくお願いいたします。
２年間の研修を振り返って 河内 桂子
岐阜赤十字病院の皆様には、２年間大変お世話になりました。医師として、社会人としても未熟でご迷惑ばかり掛けたことと思いますが、温かく見守って下さり本当にありがとうございました。
こんな私でも２年間無事に研修を終了する事が出来たのは、皆様のおかげと感謝しております。また、患者様を第一に考え真摯に医療に取り組むスタッフの皆様の姿にはとても感銘を受けました。この様なすばらしい病院で研修が出来たことを幸せに思っております。
２年間を振り返ってまず浮かんでくるのは、ローテートしたそれぞれの科で接してきた患者様です。私はほとんどの科をローテートさせて頂き、各科の患者様に接することが出来ました。患者様を通して、その疾患についての診断方法・治療方法などを学ぶことができ、また様々な背景を考えることができる様になったと思っております。
また、患者様と真剣に向き合っていくことの大切さを身をもって学びました。外来診療を行わない研修医の私にとって、入院中に担当した患者様に外来で偶然会い元気な様子を伺い、お話をさせて頂けた事が、実は一番嬉しかった事のように思えます。
岐阜赤十字病院を巣立つのは大変寂しいですが、今後岐阜大学医学部付属病院皮膚科で３年目を迎える予定です。研修医でありかつローテーターであった今までとは違って、自分に対する期待や責任は大きくなると思います。不安もたくさんありますが、岐阜赤十字病院の研修で得たことを忘れずにこれからの医師人生を頑張っていきます。
またいつの日か、岐阜赤十字病院に戻りこの２年間の恩返しが少しでも出来たら･･･と思っております。本当にありがとうございました。
